AGAの治療は飲み薬を飲む治療が基本となります。
薄毛治療というと、植毛とか大きな手術みたいなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、基本的には飲み薬を服用し続けて、AGAの改善を図っていきます。
しかし、AGAの治療薬も代表的なものでも複数あるので、医師に勧められた時にどれを選んでいいかわからないという方もいると思います。
(AGAの個人輸入は高いリスクを伴いますので、お勧めしません!)
医師に勧められた治療が最適であることは前提ですが、中には皮膚科などで、限られた治療薬しか処方できない場合もあり、必ずしもそれが最善の治療薬・治療法とは限りません。
この記事では、AGAで使用される代表的な治療薬の、それぞれの特徴を解説し、どれを選択すればいいかわかる内容になっていますので、ぜひAGA治療薬選びの参考にしてください!
AGAの治療薬には大きく分けて2種類!
まずは、AGAの治療薬の概要をお話しします。
これはAGAの治療で基本となる知識で、とても大切ですので、まだAGAについて詳しく知らないという方はぜひ頭に入れておいてください。
AGAの治療薬は大きく分けて2種類あります。
①AGAの進行を止める薬
②発毛を促進する薬
極論を言いますと、代表的な治療薬であるプロペシアだけ飲んでいても、AGA治療でイメージする「フサフサ」にはなりません。
それはプロペシアがあくまで「AGAの進行を止める」治療薬だからです。
男性ホルモンの影響で進行するAGAの症状をストップするのがプロペシアの役割で、髪の毛を生やす=発毛を促進する役割はプロペシアにはありません。
反対に、髪の毛を生やす役割を担っているのが、ミノキシジルです。
ミノキシジルは血流を促進し、毛母細胞を活性化し、発毛を促します。
髪の毛が生えてきて、いわゆる「フサフサ」の状態になるにはミノキシジルの力が必要なのです。
しかし、ミノキシジルだけ使っていても髪の毛は抜けていってしまって、根本的な改善ができません。
理想としては、プロペシアとミノキシジルの両方を使用して、AGAを止めることと、発毛を促すことを同時進行で行っていくと、効果的なAGA治療ができます。
この点はAGA治療においてとても大切な基礎知識ですので、何度も言いますが、ぜひ押さえておいてください!
治療薬の種類とそれぞれの役割、副作用
AGAの治療薬にはプロペシアの他にもジェネリック医薬品であるフィナステリドや、プロペシアの代わりとして注目される新薬・ザガーロがあります。
一見、難しいそうなカタカナの薬の名前が並んで思考停止してしまいそうですが、ひとつひとつを丁寧に見ていけば、自分に最適な治療薬がわかります。
それぞれの薬の概要を知って、適切な治療薬を選べるようにしておきましょう!
プロペシア
まずは、AGA治療で最も代表的なプロペシアです。
プロペシアはどのクリニックでもたいてい処方しています。
AGAの原因ホルモンに作用し、AGAの進行を食い止める役割があります。
プロペシアの役割
AGAは、原因物質であるDHTと呼ばれる物質によってヘアサイクルが乱されて、起こります。
しかし、DHTはもともと体内にある物質ではありません。
体内にあるテストステロンという男性ホルモンと還元酵素の5αリダクターゼが結びつくことによって、生成されます。
プロペシアはこの5αリダクターゼに作用し、働きを抑えることによって、原因物質であるDHTが生成されるのを防ぎます。
原因物質さえ発生しなければ、AGAは基本的には進行しません。
プロペシアはAGAの根本的な発生メカニズムに作用し、AGAの進行を防ぐのです。
プロペシアの価格の目安
プロペシアの新宿での相場は6000円〜8000円程度となっています。
AGAの治療ではクリニックごとに治療薬の価格が異なるため、クリニックごとの価格差を見てできるだけ安い価格で治療したいものですね。
プロペシアの副作用
プロペシアの副作用はいろいろな噂が飛び交い、誤解している人も多いのですが、噂ほど副作用の発生確率は高くないと言ってもいいと思います。
主な副作用としては、
・性欲減退
・射精障害
・肝機能障害
があります。
大きく分けると生殖器関連と肝機能障害ですが、これらの副作用の発現率は0.2%〜1%程度となっています。
つまり100人薬を服用して、副作用が現れる可能性があるのが、1人か1人に満たない確率です。
噂では、「AGAの治療薬を飲んだら生殖器系に重大な副作用が起こる」なんて言う人もいますが、それほどまでに副作用の心配をする必要もあります。
しかし、肝臓に持病がある方などは注意が必要です。
服用の前に、医師の診断を受けて適切に服用しましょう。
フィナステリド
フィナステリド はプロペシアのジェネリック医薬品です。
ジェネリック医薬品とは、治療薬の特許期間が切れて、その後発品として安価に販売されている治療薬です。
成分や効果はほとんど一緒なので、ジェネリック医薬品できると安く治療を進めることができます。
プロペシアを服用している場合は、一度フィナステリドが使用できないか医師に確認してみましょう。
フィナステリドの役割
フィナステリドはプロペシアのジェネリックであるため、効能・効果はほとんど一緒です。
AGAの原因物質であるDHTの生成を防ぎ、AGAの進行を防ぎます。
価格の目安
フィナステリドの新宿での相場は3000円〜6000円程度です。
湘南美容クリニックや新宿AGAクリニックは初回に限り、なんと1800円でフィナステリドを処方しているので、AGA治療を始めてみたい!という場合におすすめです。
フィナステリドの副作用
副作用もプロペシアと同じく生殖器障害や肝機能障害の副作用の可能性があります。
発現率も同じ程度と考えられていますので、それほど高い発現率ではないと言えるのではないでしょうか。
ザガーロ
プロペシアの代わりとして近年注目を集めているのが、ザガーロです。
ザガーロの有効成分はデュタステリドで、これはプロペシアの有効成分であるフィナステリドと似た効果を持っています。
ザガーロはプロペシアよりも効果が強力だと言われています。
プロペシアではあまり効果が見られなかったので、ザガーロに切り替えて効果が出たという方もいます。
ザガーロの役割
ザガーロはプロペシアと同じく、AGAの原因物質であるDHTの生成を抑えるため、5αリダクターゼに作用し、AGAの進行を防ぐ役割があります。
プロペシアと違う点は、5αリダクターゼには1型と2型があり、プロペシアは2型にのみ作用するのに対して、ザガーロは1型、2型両方に作用します。
このため、ザガーロの方が強力だと言われます。
また、血流滞在時間がプロペシアに比べて長く、効果を発揮する時間が長いことも、AGAの治療に対しては大きなメリットとなります。
ザガーロの相場
新宿区でザガーロの相場は8000円〜10000円程度となっています。
プロペシアに比べて効果が高い分、料金も高めになっています。
ザガーロの副作用
ザガーロの副作用では、プロペシアと似たような症状が現れる可能性があります。
・勃起不全 5%程度(10%)
・性欲減退 5%程度(8%)
・射精障害 2%程度(4%)
※()内の数値は他の臨床実験でのデータです。
これらの症状が副作用として挙げられ、いずれも5%程度殻それ以下というように、プロペシアよりも高い数値を示しています。
比較的副作用が現れやすいので、医師によく相談してから服用するようにしましょう。
ミノキシジル
ここまで書いた治療薬とは違う役割を果たすのが、ミノキシジルです。
ミノキシジルは発毛促進効果があり、毛を生やすためにはミノキシジルを使用すると効果的です。
プロペシアとミノキシジルの両方を使用することで効果的なAGA治療ができます。
内服と外用薬がある
ミノキシジルには「飲む」内服薬と「塗る」外用薬があります。
しかし、ミノキシジルタブレットと言われるミノキシジルタブレット、いわゆるミノタブは実はAGAの治療薬として日本で認可されていません。
その危険性が十分が検証されていないからです。
クリニックによってはミノタブを処方しているところもありますが、もし服用を希望する場合は医師によく確認してから自己責任で処方してもらいましょう。
外用薬については、日本でも認可されています。
市販薬で有名なのが、リアップシリーズで、クリニックで処方されるロゲインやフォリックスシリーズもミノキシジルを配合している治療薬です。
近年、リアップの特許期間が切れたため、ミノキシジル配合の育毛剤が増えてきて話題となっています。
ロゲインの相場
リアップは7500円程度で市販されていますが、クリニックで処方されるロゲインはどうでしょうか?
ロゲイン(ミノキシジル5%配合)の新宿での相場は、4000円〜5000円となっています。
リアップよりリーズナブルに処方してもらうことができます。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルはもともと血圧低下の治療薬でした。
それがAGAにも効果があるとして、導入された経緯があるのですが、血圧低下の作用は変わりません。
なので、副作用でも血圧低下に伴う副作用が主な症状として挙げられます。
・ふらつき
・頭皮のかゆみ・赤み
・多毛症
血圧低下の他にも、皮膚の疾患系の副作用も見られます。
リアップX5が行なった調査では、副作用の発現率は8.8%で、そのうち皮膚の疾患の副作用がほとんどを占めたという結果があります。
また、発毛を促す効果があるため、頭皮に限らず、体の他の部分にも発毛作用が働き、多毛症となるリスクもあります。
これは特に内服薬での話です。
ムダ毛を気にする人は考慮に入れておくといいでしょう。