AGAと一口に言っても、さまざまな薄毛のパターンがあります。
頭のてっぺんから薄くなってくる人もいれば、生え際が徐々に後退していく人など薄毛の進行パターンは人それぞれです。
自分はどのパターンに当てはまるのだろう?と考えたことがある人もいると思います。
パターンによって、多少ですが対策すべき内容は変わってきます。
今回はAGAの薄毛タイプについてお話しし、後半ではAGA原因や治療の概要を解説し、どのようなAGA対策をしていけばいいかをお話ししていきたいと思います。
ハミルトン・ノーウッド分類
AGAの症状のパターンで有名なのが「ハミルトン・ノーウッド分類」です。
薄毛の症状の進行パターンを、細かく分類したものです。
この分類を最初に取り掛かったハミルトンという人と、改定を進めたノーウッドという人の名前をとって、この名前がつけられました。
ハミルトン・ノーウッド分類では、薄毛の進行パターンを9つに分けました。
大きく分けて、
・頭頂部
・額の生え際
・前頭部
の3つの薄毛箇所から進行していくパターンを細かく分けて分類しています。
しかし、これはどのようなパターンがあるか程度に見ておくくらいでいいでしょう。
このハミルトン・ノーウッド分類のパターンによって、AGAの治療が大きく変わるということはありません。
ざっくりとした分類とそれぞれの対策方法
ハミルトン・ノーウッド分類ほど細かくないしろ、AGAの進行パターンをわかりやすく説明すると次の3つのパターンに分けられます。
この3つのパターンは治療や対策に多少関係してくるので、ご自身がどのパターンに当てはまるかを知っておくといいでしょう。
M字型
前頭部の生え際から後退してくる薄毛のタイプです。
後退した状態を頭の上から見ると、M字に見えることからM字型と呼ばれています。
AGA、いわゆる男性型の薄毛症状はM字型と、次で解説するO字型で進行するケースが多いです。
それはAGAの原因物質を作り出す5αリダクターゼという還元酵素が生え際付近と頭頂部(頭のてっぺん)に多いからと言われています。
その他にも要因がありますが、後ほど対策の項でご説明します。
O字型
頭頂部(頭のてっぺん)が薄くなってくる薄毛症状です。
頭頂部にも5αリダクターゼが多く存在するため、薄毛が進行しやすい箇所です。
上から見るとO字のように薄毛しているため、こう呼ばれています。
頭のてっぺんはなかなか自分では気づきにくく、人から指摘されて気づく方もいます。
U字型
薄毛の症状が進行した状態です。
前頭部の薄毛症状が進行し、U字型に見えるためこう呼ばれています。
この段階では、薄毛が進行しているため、頭頂部も同時に薄毛が進行している場合が多いです。
AGA対策をするために、AGAの原因を知ろう!
ご自身のAGA症状のタイプがわかったところで、AGAの対策を具体的にどうしていくかが課題となります。
そのためには、まずはAGAの原因を知っていくことが必要です。
上記でお話しした薄毛のパターンは、タイプは違えど、発生のメカニズムは一緒です。
発生のメカニズムが一緒なので、治療法もほぼ同じです。
AGAの発生の原因を知って、適切な対策をしていきましょう。
AGAの原因は男性ホルモン
AGAはジヒドロテストステロン(以下、DHT)という物質が原因で発生します。
DHTが正常なヘアサイクルを乱し、髪の成長を早めにストップ、脱毛へと導いてしまう結果、薄毛の症状になっていきます。
しかし、DHTはもともと体内には存在しません。
DHTはテストステロンという男性ホルモンと5αリダクターゼという還元酵素が結びつくことで発生します。
逆に言うとこのDHTさえ発生しなければ、AGAは進行していかないのです。
AGAの治療は何をするか?
そこでAGAの治療では、悪さをするDHTの発生を抑えることをしていきます。
具体的には、治療薬を使って原因物質のひとつである5αリダクターゼに作用し、その活動を抑えることによってテストステロンと結びつくことを阻害し、DHTの発生を防ぎます。
その代表的な治療薬が、有名なプロペシアです。
このようにAGAの対策は男性ホルモンに治療薬でアプローチする必要があり、育毛剤や頭皮のマッサージだけでは根本的な解決ができないのです。
治療薬を使わなければ、AGAはどんどん進行していってしまいます。
皆さんのAGA・薄毛対策はどうでしょうか?
AGAの治療薬には2つのタイプがある
しかし、AGAの進行を防ぐプロペシアさえ使っていれば、薄毛は治っていくのか?と言ったら、そうではありません。
おそらく、薄毛の治療と言ったら「髪が生えてくる」というのをイメージするのではないでしょうか?
そのような「髪が生えてくる」という状態までもっていくには、AGA治療薬の2つをタイプを併用していく必要があります。
AGAの進行を止める治療薬
1つのタイプがプロペシアのようなAGAの進行を防ぐタイプの治療薬です。
5αリダクターゼに作用して、原因物質であるDHTの生成を防ぎ、AGAの進行を止めます。
代表的な治療薬はプロペシアの他にザガーロという治療薬があります。
ザガーロはプロペシアより強力と言われています。
発毛を促す治療薬
もう1つのタイプが「発毛を促す」タイプの治療薬です。
先ほどのプロペシアなどが「守り」とすれば、こちらは「攻め」の治療薬と言ってもいいかもしれません。
治療薬によって血行を促進したり、毛母細胞を刺激することで髪の発毛を促します。
代表的な治療薬の成分に、ミノキシジルがあります。
2つのタイプを併用していくのが効果的
AGAの治療では、AGAの進行を止める薬と発毛を促す治療薬を併用していくのが効果的です。
まずはAGAの原因であるDHTの発生をプロペシアなどで抑えて、薄毛が進行しない状態を作ります。
いわば、基礎を固めた状態です。
その上で、「攻め」である発毛を促すミノキシジルなどの薬で、髪の毛を成長を促していきます。
プロペシアなどだけを使用していても理想とする「髪の毛が生えてくる」という状態にはなりませんし、ミノキシジルの治療薬だけ使っていても、AGAは進行していくばかりで根本的な対策にはなりません。
プロペシアとミノキシジルを併用していくことで、理想とする効果的な治療が可能となります。
M字型は血行促進を意識
生え際付近は、血管が少ないことからも薄毛になりやすいと言われています。
髪の毛の成長成分は血流によって運ばれてくるからです。
また、眼精疲労によっても生え際付近の血流が悪くなると言われていることから、M字型のような生え際付近の薄毛については血流促進も1つの対策の鍵となります。
ミノキシジルなどで血流促進をすることも意識して対策しましょう。
代表的な治療薬をご紹介
では、最後に代表的なAGAの治療薬をご紹介していきます。
AGAの治療を行う際には、多くの場合出会うことになるので、正しい治療を選択するために頭に入れておきましょう!
プロペシア
AGA治療の基本であり、最も有名な治療薬です。
内服薬です。
5αリダクターゼに作用し、AGAの原因物質であるDHTの発生を防ぎます。
新宿での相場は6000円〜8000円程度(1ヶ月分)です。
また、プロペシアにはジェネリック医薬品があり、「フィナステリド」という名前でクリニックで処方してもらえます。
新宿でのフィナステリドの相場は、3000円~6000円となっています。
湘南美容クリニックや新宿AGAクリニックは、初回は1800円で処方しているので、上手に利用するといいでしょう。
プロペシアの相場:6000円〜8000円(1ヶ月)
フィナステリド(ジェネリック):3000円〜6000円(1ヶ月)
ザガーロ
プロペシアと同じく5αリダクターゼに作用して、AGAの進行を止める治療薬です。
2015年に厚生労働省に認可された新薬で、プロペシアに代わる治療薬として注目を集めています。
ザガーロはプロペシアよりも強力と言われています。
それは、プロペシアが5αリダクターゼの2型のみに作用するのに対して、ザガーロは1型と2型の両方に作用すること、そして血中の滞留時間が長いことからそう言われます。
その分、プロペシアよりも料金は高めで、新宿でのザガーロの相場は8000円~9500円程度となっています。
ミノキシジル
プロペシアやザガーロと違う役割を持ち、発毛を促す効果がある治療薬の成分です。
「ミノキシジル」というには、治療薬の名前ではなく、有効成分の名前です。
ミノキシジルが含む治療薬は、クリニックで処方されるものはロゲインという外用薬が代表的です。
市販されているリアップもミノキシジルを含む治療薬です。
プロペシアやザガーロと併用することで、高い治療効果を得られるでしょう。